The traveller in Dreams

うたいびとのささやき

overcome

進もうとした道が途切れてから メンバー募集の紙を見つけては いろいろな人と話しました。 もがいてました。

 

ドラマーとして走り続けて 院に戻り 音楽仲間の姿をみて うたうたいとして チャレンジをしようと。

 

学部2年のときから MIDI[パソコン]で曲を作って みっちーとも 遊んでいましたが。

 

イメージは打ち込みでなく 人が作る揺れ、パソコンではない。

 

ギターで曲を作り始め バレーコードが押さえられなくて 全部Gスケールだけど イメージする音が 頭の片隅にありました。

 

「バンドの音にしたい」

 

リズム隊を探しました。 何人かのドラマーに声をかけましたが いい返事はもらえませんでした。

ドラムがいなきゃ話にならないので ベース探しはしませんでした。

 

自分はやはりドラマーとしてしか 見てもらえず。 コンポーザーとしての側面は 陰に隠れたままでした。

 

「ひとりでやるか」

 

メロディーを貯めて コードをギターで弾いて

 

歌詞を書き うたをうたい始めました。

 

お世話になっているBARで 歌いましたが ミスが全て自分に 降りかかる。

 

バンドでは 他の人の力でミスしても そんなに気にならないのに。

 

ひとりでやることの 怖さを知りました。

 

また 自分の行動を よく思っていない人もいたようです。 たぶん 不幸が起こったのに 悠々自適に見えたのでしょう。

 

明け方、歩いては 「何をしているんだろう」 水溜まりや雲がそこにありました。

 

 ドラムを叩き続けました。

 

曲作りも辞めませんでした。

 

そして何かに とりつかれたかのように パソコンで作った短いメロディーと Gスケールの曲で demoCDを作り 音楽をやっている人に 配れるだけ配りました。

 

仮にバンドメンバーが集まらなくても 想いを形にしたかったのです。

 

そして、その時が来ました。 翌年の12月、5つも下である、後輩の Dr.とBa.が 二つ返事でバンドに参加してくれることに

 

お風呂で鼻血を出すくらい興奮していました。

 

そして問題も抱えました。 ドラムを辞めるかどうか。

 

顔見知りの外国の方に つたない英語で悩みを伝えました。 「both?」 この言葉で覚悟を決めました。

 

叩いていたバンドで 先のライブの打診があったとき 2月でドラムを辞めると メンバーに伝えました。

 

ドラマーとしての役割を 静かに置いたのです。

 

バンドを支える側から メンバーに支えられる側に

 

年末、後輩のDr.とBa. スタジオに入ったときは とてもとても嬉しかったのを 今でも覚えています。

 

年明け、旧知の仲である Gt.みっちーから連絡があり 4人でスタジオに入ることに

 

バンド名は リズム隊の二人からは 決めてもらっていいと

 

メンバーには伝えませんでしたが はっきりとしたものではなく あいまいなもの。 はかなく散りゆくかもしれない あっという間に失うかもしれない そんな思いがあって バンド名を決めました。

 

練習以外でも たわいもない話をしたり 一緒にバカやったり

マリオカートしたり ファミレスでいじられたり

楽しい時間が過ぎていきました。

 

「この時間が続けばいいのに…」

 

今まで短命なバンドばかり だった自分にとって 自然とその気持ちになりました。

 

それからは サイドGt.とVo.

 

メンバーに負担のかかる 要望は心の中に留めて 「自分からやる」

 

出す音が細くならないように ギターをメンテナンスにだし、 シールドも特注して。

 

Dr.がスプラッシュシンバルを 使うので専用のスタンドを貸したり。

 

自分の歌をよくするのと cho.のアドバイスができるように ボイストレーニングに通って。

 

キーボードの音が欲しい曲が 出てきたときは メンバーの誰かに 弾いてもらうのではなく 値段のはるサンプラーを買い 自分でコードを刻んで録音。

 

そのかわり いろいろお願いはしました。

demo聴いてもらって 構成の参考にしたり、 おかしいなと思ったことは 伝えたり。

まあ、みっちーからは コード構成音がどうなっているのか という要望とか、結構いろいろあったな。

 

そして、やりたかった事のひとつ。 かつてリズム隊を組んでいた彼女のバンドと 叩いていたバンドを 呼んで対バンする事。

 

そのことも叶いました。

 

そして終わりを告げます。

 

 

本当に充実した時間。 自分の新たな部分を発見した時間。

 

自分がオリジナルに参加した バンドのメンバーには

言葉にはならない 感謝の念。

 

大学入学時には 想像もできなかった。

 

自分がさらに成長するための 崩れることのない礎。

 

人生におけるもう一つの大切な時間。