The traveller in Dreams

うたいびとのささやき

擦り減った靴底

誰にでも忘れられない大切な日があると思います。

1.17や3.11など、忘れられない大切な日が。

 

彼には多くの仲間がいます。

彼のいたサークルの仲間や ベーシストの彼女がいたサークルの仲間。

本当に多くの仲間がいます。

 

彼と私と彼女は サークルの部屋が同じだったので お互い顔は知っていました。

 

彼は彼女のいたサークルにも 結構行っていてバンド仲間と交流を深めていました。

 

私のいた(毛色が違った)サークルには 来ることはなかったので。

(ドラムも下手だし) 彼と話すことはないだろうと、 近くても遠い存在でした。

 

そんな中、 腕をパンパンにするコピーバンドで叩いていたら、

彼から声をかけられました。 腕をパンパンにするコピーバンドをやろうと。

 

そのコピーバンドを半年で駆け抜けていって、

解散したとき、感謝の気持ちと また一緒にやりたい気持ちがありました。

 

そのあと 自分よりはるかに上手い、数人のドラマーと

大学の練習室で演奏していたのをみて、

(彼と一緒にやりたい) そんな思いを抱いていました。

 

彼はそれまでに 幾つかのオリジナルバンドをやっていました。

それは観に行って知っていました。

 

彼がまたオリジナルバンドを やろうとしている雰囲気があって

(きっと上手いドラマーに声をかける)

そのドラマーを羨ましく思っていました。

 

ある日、彼に手招きされたので 彼のサークルに行き。

彼「オリジナルやろうと思っているんだけど」
私「うん、やる」(即答)

 

それから何回かスタジオで 曲のラフスケッチを描いていきました。

正直、(これで成り立っているんじゃね) と思うくらい

彼の作る楽曲が良かったのです。

 

そして相談を受けました。

彼「ベース誰誘う?」

私「うーん。一人いる。」

彼「じゃあさぁ、せーので言おうぜ」

(せーの)

彼と私「「〇〇」」 (ベーシストの彼女の名前)

彼「決まりだな」

 

そして3人で飲み会を開きました。

何を話したかは覚えていないけど (頭から流血した後だったし)

ワクワクしている私がいました。

 

歌もカリスマ性も持つ天才肌の彼。

コーラスが武器でステージ映えする唯一無二の彼女。

サークルで鍛えた事務処理の得意な私。

 

3人で勇往邁進していきました。

 

練習は楽しかった。

練習以外にも(ここ通るの?)いろんな場所歩いたり、 感性を深めるために雑貨屋さん古着屋さんにいったり、 しました。

 

LIVEは夢のような時間でした。

フロント2人が暴れているのを見て テンションが上がり、気持ちを込めて叩きました。

 

お客さんも増えていき、手ごたえを感じていました。

 

1月、彼も私も壁にぶつかりました。

彼は卒業した後ひとりで進むか また新しくバンドを作りあげるか。

 

私は在学中だったので、身の振り方をどうするか。 (答えは出ていたんだけど)

 

彼女のサークルのところで雑談をしていたら、

ボーカルの後輩に「俺だったら(ついて)行きますけどね」

 

学生部で退学届の書類をもらい、

教授のところに(退学届)を… ゼミの先輩に速攻破り捨てられました。

 

壁を乗り越え、 夢の続きを見ることができました。 今日のこの日までは。

 

本当に多くの仲間が 彼のことを想い日常を歩いています。

 

関われた時間は短かったけれど 私も彼女も想いを抱き日常を歩いています。

 

今日は私たちにとって忘れられない大切な日です。